アクリル板のレーザー加工について知りたい
アクリル板のレーザー加工とは?
レーザー加工機を用いてアクリル板を加工する方法です。主に「切断」と「彫刻」の2パターンの加工を行うことができます。
【レーザー切断】
レーザー光を用いてアクリル板を熱で溶融し、指定した形状に切り出す加工方法です。
曲線を含む複雑な形状の切り出しが可能であり、切断面が研磨状態に近い透明感を出すことができます。
レーザーの出力次第では10 mm以上の厚板を切断することも可能です。
【レーザー彫刻】
レーザー光をアクリル板に当て、板の表面を発泡・切削することで描画する加工方法です。
規則的なドットから濃淡のある写真まで、幅広い描画を行うことができます。
エッジライトと組み合わせて、彫刻部を光らせることも可能です。
レーザー加工のメカニズムは?
近赤外~赤外域の特定波長の光をミラー等によって反射させて目的の位置に照射し、レンズを用いて集約させます。
アクリル板の表面に焦点を合わせ、レーザー光を集約させることで、光エネルギーを熱エネルギーに変換し、アクリル板の切断を行うことができます。
アクリル板の加工では、主にCO2レーザーが使用されます。
レーザー加工のメリット、デメリットは?
【メリット】
☞細かく複雑な形状を短時間で加工することができる。
☞切断と同時に研磨を行った状態で切り出すことが可能。
☞切削加工機と比べて、設備投資や設置スペースを抑えることができる。
【デメリット】
☞熱で切断する加工のため、切断面の耐薬品性が大きく低下する。
☞加工時に分解ガスが発生するため、適切な集塵設備・脱臭設備を必要とする。